2010年6月2日水曜日

今日、一つの穴が空いた

このブログを立ち上げたとき、四方が民主党という濃霧に覆われて、未来に対する見通しや希望が見えなかった。蒼い天を除いては。

今日、ようやく、その四塞の一点に穴が空いた。
非常に大きな穴が。
しかし、これで気を緩めては、また穴が塞がる恐れがある。
この穴をどんどん大きくするために、民主党の持つ誤謬を詳らかにする手を更に厳しく、世に問うて行きたい。

今日の鳩山首相の辞任会見のコメントは、最後まで〝口舌の徒〟だった癖が抜け切らなかったようだ。

そもそも、辞任の理由が「社民党を政権離脱に追い込んでしまった責任を取る」というのは、このコメントこそが責任逃れである。
政治資金の問題も、今持ち出すなら、もっと早く退く適切な時期があった筈だ。

国民世論が不支持を突きつけたのは、口先ばかりで人を欺き、指導力もなく、大国の首相が地方の一町長に小ばかにされるという体たらくをさらけ出し、迷走に迷走を重ねた結果の不信が積もり積もっての退陣であったはずである。

そうした、辞任の理由を巧妙にすり替えるような態度にこそ、国民がNOを突きつけたのに、皮肉なものである。

「私の不徳の致すところ」と、最後は括りながらも、その前段では、こうも発言している。
「国民の皆さんが徐々に聞く耳をもたなくなった」と。

さすが、さんざんKYと言われてきた首相だけのことはある。
正しくは、「首相の器でもないのに、たまたま運良く就任した首相の座にあって、国民を最初は耳障りの良い言葉で、マスコミと一緒になって騙していたが、やっぱり馬脚というものはどこかで出るもので、これ以上国民を騙しつづけられなくなって」という枕詞がないと、まるで、国民が聞く耳を持たなくなったのが、国民の方が間違っているかのように聞こえるから不思議だ!

それ以外のコメントを見ても、
「官僚任せでない政治主導の政治の実現を目指し」とあったが、例えば、事業仕分けなんて、財務官僚が作ったシナリオどおりに、蓮舫や枝野といった面々がこれみよがしに、公開魔女狩りをやっているものだ。
こういうのは、政治主導とは言わず、一般的には「官僚主導」と言います。
もちろん、中には確かに極めてひどい外郭団体はあるので、価値を生まないものについては、やっても良いと思うが、スーパーコンピューターなどの未来を牽引するような大事なものまで、切って捨てようとしたところを見ると、価値判断は無いと言ってよい。

それは、蓮舫議員の「2位じゃだめなんでしょうか?」という、これほど無知な発言もないだろうという発言に現れている。
2位を目指して、2位という結果になるとでも思っているのか?
そして、その2位が1位とほとんど変わらないとでも思っているのか?
1位と2位の差が、2位と100位の差以上に開く可能性があることが分からないのか?
おバカまる出しである。

「国民のための予算を成立させることができました」というのも、子供手当てを貰った人達のインタビューを聞いても、「それより託児所などの整備に使って欲しかった」とか、「そのうちもらえなくなるでしょう」と、このバラマキの愚策に対して、冷静に評価を下しているのである。
どこが、国民のためなのか?
ポピュリズムどころか、金をばら撒いて選挙に有利に持っていこうとするのなら、金で票を買っているのと変わらないではないか!

選挙前なら違法で、選挙後、政権を取ったら合法になるのか?

「もっともっと人の命を大切にする政治を進めていかなければと考えてきた」というのも、少なくとも、保守系の真っ当な人が見る限り、あなたがやろうとしたことは、「人の命を大切」、どころか、国民全員の生命・安全を危機に晒し、結果、他国に引き渡そうとしたのは、厳然たる事実である。
この一点については、どんな申し開きも出来ない。

辞任記者会見で、記者に突っ込まれて「あなたとは違うんです!」と逆切れした、F元首相もひどかったが、この辞任コメントも、国民をなめきっている。

ただ、一つだけ褒めて良い点があった。
そう、暗黒将軍、小沢一郎を道連れにしたことだ。
この一点だけ、及第点をあげても良いだろう。

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